Monday, October 13, 2008

『外国語学習の科学』

外国語の学び方を書いていて、手頃なサイズの本だったらつい買ってしまう。今さら手品のように目が覚めたら話せるようになっていたなんてことを信じはしないけれど、せめて無駄な方法はやめておいたり、色々自分が気づかなかっった方法を捜したり、見直したりするのには、やはりたまにこんな本を読んでみるのもいい。岩波新書から新しく出たこの『外国語学習の科学』は、母語以外の言葉を学習することを学問の対象とした、SLA(第二言語習得)という研究をもとに外国語習得について書いた本で、今まで経験でおおざっぱにこうだとか、こうした方が効果的と言われていたことを、検証してもっと妥当だと思えるレベルにまで検討している。
研究の成果に基づいて、色々な方法の外国語学習の方法の変遷が示されているのだけれど、興味深かったのは、この「第二言語習得研究」という分野が、それまでの外国語学習のアプローチが、言語学と心理学の研究に基づいて学習者がそれにどんな反応をするかという検証をすることなく提示されたのに対して、学習者が誤用したらとその誤用は学習者の心理的なプロセスを反映するはずなので、それ自身を研究対象とした1967年のピット・コーダーの論文に始まるという所で、1967年という時代と、学習者という「当事者」へと研究のポイントが移動していくことを考えると、この頃にはほんとうにあらゆる分野で、こうした動きがあったんだとあらためて感じた。

書いたように、これをやればすぐ話せるなんてことは書いてない。インプットとアウトプットでは、インプットが重要だが、アウトプットもそれに適度に加えていかなくてはならないと、当たり前の結論。インターネットで外国語は読み放題で、いろんなニュースなんかも聞ける。ネットの時代になってインプットを確保するのはそれほどむつかしくなくなったけれど、すぐに話せる外国人の友人がいるわけでもないので、アウトプットはずっとぼく自身も課題だと思ってきた。熱心なときは、ボルヘスの短編を丸暗記しようとしていた時もあったけど、最近はニュースなどを聞き流すのがいいとこ。いいきっかけなので、アウトプットのために、この本に書いてあった方法を採用させてもらって、去年スペイン語で書こうと思って作ったまま放ってあったブログをまた取り出して、少しずつでも書いていこうかなって思う。あんまり他人の目を気にする必要もないので、一番本音が書けたりしてね。

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