Friday, September 7, 2007

The Virgin Suicides

夕方テレビでこんなニュースが流れているのを聞いていると、昨日借りてきた見たソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイズ』の一シーンを思い出し、奇妙な符号に変な感じになった。
ソフィア・コッポラは、東京が舞台になった『ロスト・イン・トランスレーション』を見て以来お気に入りの監督の一人で、今年の『マリー・アントワネット』もキッチュな感覚と、ぼくらの世代にとっては懐かしいニューウェーブのロックが全編流れて、こちらも大好きな一本になった。
昨日見た『ヴァージン・スーサイズ』は、1999年の処女作で、見るまでは習作的な映画なんだろうと勝手に思ってたのだけれど、これは、少女から大人になる頃の女の子の、その頃の女の子を経験しないとわからないような、微妙で繊細な感受性を描いた、一連のソフィアの映画のエキスがそのまま凝縮されているような、習作なんてとんでもない、混じりけのないソフィア・コッポラが堪能できる映画だと思った。映像に映ったこと=現実、ではなく、漫画的な書き込みを映像に施して、全体を批評的な枠組みに入れてしまう彼女の手法もすでにあらわれている。
原作はアメリカの作家、ジェフリー・ユージェニデスが1996年に発表した「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」。アメリカの中産階級を絵に描いたような一家で、母親の厳しすぎる育て方がだんだん、娘たちには抑圧でしかなくなり、最後には5人いた娘はすべて自殺してしまう。

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